black snow
序
――・・・・・バタン。
「おい。殺ったか?」
暗い森の中に、囁き声が響きました。
少ししめった霧の中、1人の少女が倒れました。
少女の病的なまで白い、雪のような肌は、
2つに結わえた腰に届くほどの漆黒の髪に良く映えています。
そして、その肌には目立ちすぎる紅い唇から、林檎が転がりました。
その背中には、仰向けに倒れたせいで折れてしまった、
コウモリの羽。
いつしか、少女の周りに、小悪魔が7匹も集まっていました。
その中でもヒトキワ大きい、リーダー的存在と思われる1匹が、
少女がかじった林檎を掴んでぶら下げています。
「黙ってりゃ美人なのに、な。白雪姫。」
目の前まで持ち上げた林檎を放り捨てて
――皮肉そうに、笑った。