死。 君は死にたいと言った。 僕は死にたいと言った。 君は孤独だと言った。 僕は孤独だと言った。 君は言った。僕しかいないのだと。 僕は言った。君しかいないのだと。 君は言った。 僕は言った。 時には二人、重なり言った。 君と僕。 二人、似てるのかな。 二人、同じなんだ。 たとえば、急いでるところとか。 たとえば、自信がないところとか。 たとえば、信じあっているはずなところとか。 何も言わなくたって、不思議と分かり合える。 分かり合えている。信じあっている。 なのに。 なのに、 怖くて、 怖くて。 信じる ことが、 怖くて。 信じたい。  君を。      なのに。 怖いんだ。 君も。 死に急ぐことなんか、必要ないのに。 死に急ぐ理由、なんて全然ないのに。 ああ、 みんなが、 「死」と言う言葉を、 軽く口にしている。 なんて、 ああ、 みんなが、 一度は「死」のことを 考える。 なんて、 悲しすぎる。 あの人は、 生きていたかったのに。 ずっと、 もっと、 生きていたかったのに。 ああ、 あのときの僕が、 あの人の、 「理由」を奪ってしまうことができたのならば、 ああ、 あのときのあの人は。 死に急ぐことなんか必要なかったのに。 ああ、 君は、 死に急ぐ。 資格なんか、全然ないのに。 なのに、 ああ、 君は、 死に急ぐと言うことを、 知ってしまった。 ああ、 君に、 死に急ぐ、ということは 向いてはいないんだよ。 ああ、 君は 何故、 ああ、 僕は 何故。 死に急ぐことなんかいらないのに。 ああ、 ぼくらは、 死に急いでは、 いけないのだ。 ああ、 ぼくらは、 死に急いでは、いけないのに。 死に急いではいけない僕達は、 そんなことなんか、何にも何にも、 知らなかった、のに。 だから、 知ってしまった。 ああ、 僕らに、 生まれてきた資格なんて、 あるのだろうか、 生まれてきた必要なんて、 僕らに、 あるのだろうか、 生まれてきた 理由なんか。 ああ、 生まれてきた資格なんて、 生まれてきた必要なんて、 生まれてきた理由なんて、 知る 資格なんて、あるのだろうか。 ああ、 君は何故、 ああ、 僕は何故、 言ったのだろう。 「死にたい」なんて。 悲しすぎる。 あの人は生きていたかったのだから。
2005.12.29. nagatuci